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西岡と綿貫がキャリアハイ更新!92冠目のジョコビッチは5位をキープ

「ATP250 アデレード1」での西岡

ATP(男子プロテニス協会)は9日、最新の世界ランキングを公表。日本人トップの西岡良仁(日本/ミキハウス)は、「ATP250 アデレード1」(オーストラリア・アデレード/1月2日~1月8日/ハードコート)でベスト4入りを果たし、順位をそれまでのキャリアハイだった36位から33位まで上げている。世界33位のセバスチャン・コルダ(アメリカ)との準決勝では第2セット序盤で棄権することになった西岡。翌日にTwitterを更新し、「序盤から少し右臀部に違和感がありながらの試合で、少しずつ痛みが増えたので大事をとってリタイアして、今週のアデレード2もスキップしました。メルボルンでしっかり休息と調整して挑みたいと思います。まずは年明けからキャリアハイ更新した事を自信持っていきます!」と綴っている。

アデレード大会決勝では、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)とコルダが初対戦。オーストラリアでは33連勝中だったジョコビッチに対し、コルダが第1セットをタイブレークの末に制する。コルダは続く第2セットの第12ゲームでチャンピオンシップポイントを迎えるが、仕留めきれずに再度タイブレークに。ここからジョコビッチが5ポイントを連取するなど強さを発揮してセットを奪い返す。最終セットではコルダに一度もブレークチャンスを与えない試合運びをしたジョコビッチが、第10ゲームで訪れたチャンピオンシップポイントをモノにし、6-7(8)、7-6(3)、6-4でシーズン最初の大会を優勝で飾った。

キャリア通算92度目の優勝を果たしたジョコビッチは、ラファエル・ナダル(スペイン)と並んで現役選手トップのタイトル獲得数に。引退した選手を含めると、ジミー・コナーズ(アメリカ)の109回、ロジャー・フェデラー(スイス)の103回、イワン・レンドル(アメリカ)の94回に次いで4番目に多い数字だ。

ジョコビッチはこの優勝により250ポイントを加算して5位をキープ。4位のステファノス・チチパス(ギリシャ)との差は、730ポイントから645ポイントに縮まっている。準優勝のコルダは2ランクアップの31位で、昨年5月に更新したキャリアハイの30位まであと1つとした。

西岡のほかに準決勝まで駒を進めたのは第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)だが、昨年の「ATPカップ」でのポイントが失効したため順位を1つ下げて8位に。前回チャンピオンのガエル・モンフィス(フランス)は大会に参加しておらず、250ポイントを失い52位から83位へと転落。日本人ではダニエル太郎(日本/エイブル)が予選2回戦で姿を消し、3ランクダウンの95位となった。

「ATP250 プネ」(インド・プネ/1月2日~1月7日/ハードコート)では、世界95位の26歳、タロン・グリークスプア(オランダ)と同い年の世界60位、バンジャマン・ボンジ(フランス)がお互いシングルスでは初めてのツアー大会決勝の舞台に立ちタイトルを争った。130分を超える試合を4-6、7-5、6-3で制したのはグリークスプアで、2023年シーズンを最高の形でスタートさせている。

「二人とも初めての決勝だったからプレッシャーがありました。僕がしたことはすべてのポイントで戦い続け、最高のテニスをしようと心がけたこと。最終的にそれを成し遂げられて本当に満足しています」と試合を振り返ったグリークスプア。順位は34上がり61位に位置している。惜しくも敗れたボンジは、10アップして50位とした。

ベスト4には第2シードのボティック・ファン デ ザンツフープ(オランダ)と第8シードのアスラン・カラツェフ(ロシア)が名を連ね、前者は1ランクアップの34位、後者は59位から52位へと順位を伸ばした。第1シードのマリン・チリッチ(クロアチア)は、準々決勝前のウォームアップで膝を負傷し棄権を余儀なくされた結果、順位は1つ下がり18位に。

そのほかの日本人では、オーストラリアのキャンベラで行われたチャレンジャー大会でベスト4入りを果たした綿貫陽介(日本/フリー)が145位から138位へ浮上し、キャリアハイを更新。一方、内田海智(日本/富士薬品)はニューカレドニアのチャレンジャー大会で初戦敗退に終わり、197位のまま。

◇   ◇   ◇

【1月9日付最新ATPランキング】
順位(前週) 名前(国籍) ポイント

1. ← (1) カルロス・アルカラス(スペイン) 6,820
2. ← (2) ラファエル・ナダル(スペイン) 5,770
3. ← (3) キャスパー・ルード(ノルウェー) 5,720
4. ← (4) ステファノス・チチパス(ギリシャ) 5,715
5. ← (5) ノバク・ジョコビッチ(セルビア) 5,070
6. ↑ (8) アンドレイ・ルブレフ(ロシア) 3,930
7. ↓ (6) フェリックス・オジェ アリアシム(カナダ) 3,895
8. ↓ (7) ダニール・メドベージェフ(ロシア) 3,860
9. ← (9) テイラー・フリッツ(アメリカ) 3,545
10. ↑ (11) オルガ・ルーネ(デンマーク) 2,876
11. ↓ (10) フベルト・フルカチュ(ポーランド) 2,860
12. ↑ (14) キャメロン・ノリー(イギリス) 2,575
13. ↓ (12) アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ) 2,560
14. ↑ (16) マッテオ・ベレッティーニ(イタリア) 2,490
15. ↓ (13) パブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン) 2,420
16. ↓ (15) ヤニク・シナー(イタリア) 2,375
17. ↑ (19) フランシス・ティアフォー(アメリカ) 2,260
18. ↓ (17) マリン・チリッチ(クロアチア) 2,060
19. ↑ (23) ロレンツォ・ムゼッティ 1,925
20. ← (20) カレン・ハチャノフ(ロシア) 1,885
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31. ↑ (33) セバスチャン・コルダ(アメリカ) 1,325

33. ↑ (36) 西岡良仁(日本/ミキハウス) 1,216

34. ↑ (35) ボティック・ファン デ ザンツフープ(オランダ) 1,205

50. ↑ (60) バンジャマン・ボンジ(フランス) 911

52. ↑ (59) アスラン・カラツェフ(ロシア) 875

61. ↑ (95) タロン・グリークスプア(オランダ) 789

83. ↓ (52) ガエル・モンフィス(フランス) 630

95. ↓ (92) ダニエル太郎(日本/エイブル) 572

138. ↑ (145) 綿貫陽介(日本/フリー) 413

197. ← (197) 内田海智(日本/富士薬品) 282

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「ATP250 アデレード1」での西岡
(Photo by Sarah Reed/Getty Images)

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