ニュース News

元世界3位のシュライバーが過去にコーチと不適切な関係にあったことを明かす

1987年WTAアワーズバンケットでの25歳のシュライバー(右)。左はクリス・エバート、中央はマルチナ・ナブラチロワ

テニスの元世界ランキング3位のパム・シュライバー(アメリカ)が、10代の頃にコーチと不適切な関係にあったことを明かした。スポーツウェブメディアSportskeedaが伝えている。

ダブルスでグランドスラム21回優勝を誇るシュライバーは、当時のコーチ、ドン・キャンディー氏との関係について語った。キャンディー氏は50歳で既婚者だった。シュライバーは、当時の関係を振り返ることは辛いことだったと認めながらも、公表しなければならない重要な問題だと語った。

「手短に言うと、私は年の離れたコーチと不適切で有害な関係にあった。私が17歳の頃に始まって、5年ちょっと続いた。起こったことを思い起こすのは簡単ではなかった。でも、これがとても重要な問題であり、世間に公表するべきだと強く思ったの」

シュライバーは、コーチと選手という師弟関係が悪用されることが、テニスや他のスポーツでは驚くほど一般的である、と明かした。また、このような問題は男性よりも女性の被害者が多く、女性アスリートがコーチと付き合っているという話を聞くたびに、シュライバーの頭の中では警報装置が鳴り響くという。

「私の大きな原動力になっているのは、このことが今でも頻繁に行われていることを人々に知らせること。スポーツ界全体で、このような師弟関係の悪用が驚くほどはびこっていると思う。選手がコーチと付き合っているという話を聞くたびに、もしくは男性の療法士が女性の体を触っているのを見るたびに、私の中のアラームが鳴る。悪用された師弟関係に苦しんでいるのは女性だけではないけれど、でも[被害者の]大半が女性だわ」

元コーチのキャンディー氏については、シュライバーは今日まで“矛盾した感情”を抱いてきたと語る。シュライバーは、キャンディー氏は“正直で頼りになる”時が多かったが、大人であった彼こそが関係が深くなる前に終わらせるべきだったと感じているそうだ。

「ドンに関しては、今でも矛盾した感情を持っている。確かに、彼と私は長く不適切な不倫関係を続けてしまった。確かに、彼は妻を裏切っていた。でも多くの場合、彼は正直で頼りになる人だった。それに、私は彼を愛していた。それでも、[2人のうち]大人だったのは彼なのだから。彼のほうが信頼できる大人であるべきだった」

シュライバーは、キャンディー氏からどんな形でも性的虐待を受けたことはなかった、とはっきり断言した。しかし、その経験による心の傷は、彼女の人生にずっと暗い影を落としてきたという。その後の恋愛関係では、健全な心の境界線を維持することに苦労することがあったと語った。

「ドンとの関係は、心にトラウマを残した。私たちが一緒に過ごした時を遥かに超えて、後遺症が残った。ドンから性的虐待を受けたことはなかった。でも、精神的虐待を受けたとは言えるかもしれない。恐ろしくひどい気持ちをたくさん味わったし、とても孤独だった。私たちの関係は、私のその後の恋愛におけるすべての経験を形作った。普通の関係を築く能力を麻痺させてしまって、何度も同じパターンに陥った。年上の男性に憧れてしまうこと、そして健全な心の境界線の引き方が上手く理解出来ないことも」

さらに、キャンディー氏と組んでいた期間、テニス選手として調子を上げることが出来なかったとシュライバーは明かした。2人の関係が心の健康を損なっていたからだという。世界ランキング自己最高3位のシュライバーは、プロテニス選手として最も良い成績を残したのは、キャンディー氏との関係に終止符を打ってからだったと強調した。シュライバーは彼女の経験を教訓として、他の選手には私生活と仕事を分けてほしいと願っている。

「ドンと別れた後の4シーズンは、私のキャリアで最高のシーズンだった。シングルスで15タイトルを獲得して、試合の80%以上に勝った。その一方で、地元のボルティモアで何人か男性と付き合った。多くのストレスの原因となっていた関係を解消することで、色々うまく行き始めたのは興味深かった。やっと、私生活で普通のことを経験することができた」

「私の経験は、仕事と私生活を分けることで、精神面が健全になるというだけでなく、コートでのパフォーマンスも向上するということを示している。これは、連鎖を断ち切る動機になるはず」

シュライバーは、コーチや理学療法士、トレーナーなど、選手に関わるすべての人が、このような関係が不適切であると教えられるべきだ、と主張した。テニス関わるすべての団体がこの問題に取り組み、ルールに従わない者を厳しく処罰することが重要だという。

「コーチによる加害から守るための一番いい方法は、ツアーに入る前に教育課程を経るようにすること。理学療法士、フィットネストレーナーなど、他の関係者にも同じようにする。このことは明確にされなければならない、このような関係は間違っている。そして、一線を越える者には処罰が伴う。これはまん延している問題で、対処するには幅広い団体の提携が必要だわ」

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は1987年WTAアワーズバンケットでの25歳のシュライバー(右)。左はクリス・エバート(アメリカ)、中央はマルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)
(Photo by Ron Galella, Ltd./Ron Galella Collection via Getty Images)

WOWOWテニスワールド編集部

WOWOWテニスワールド編集部

facebook twitter

速報や最新ニュース、グランドスラム、ATP、WTAなどの大会日程と試合結果情報など、テニスのすべてをお届けします!

WOWOWテニスワールド

  1. Home
  2. ニュース
  3. 元世界3位のシュライバーが過去にコーチと不適切な関係にあったことを明かす