現地29日、「WTA1000 マイアミ」(アメリカ・マイアミ/3月22日~4月3日/ハードコート)のシングルスに出場する元世界女王の大坂なおみ(日本/フリー)は、準々決勝でストレート勝ちを収め、本大会初となるベスト4入りを果たした。マイアミ大会での日本人女子選手のベスト4進出は、1993年と1995年の伊達公子以来となる。また、第22シードの「東京オリンピック」金メダリストであるベリンダ・ベンチッチ(スイス)もストレートで勝利を収め、準決勝へ駒を進めている。WTA(女子テニス協会)公式ウェブサイトが伝えている。
大坂は準々決勝で第9シードの「全豪オープン」準優勝者ダニエル・コリンズ(アメリカ)と対戦。過去2度コリンズと対戦しいずれもストレート勝ちを収めている大坂は、試合前に「(たとえ結果が出なくても)ファイターだったと私のことを憶えていて欲しい」と意気込みを語っていた。
第1セットからファーストサーブ後のポイント取得率が92%、そしてエース6本とサーブの調子が良かった大坂は、相手に1度もブレークチャンスを与えない。第4ゲームから5ゲームを連取した大坂が6-2でセットを先取。続く第2セットでも大坂のサーブは衰えず、7本のエースを記録して付け入る隙を与えない。第3ゲームではネットに出た相手をロブで冷静にかわしブレークに成功。すると、首に痛みを抱えているコリンズがメディカルタイムアウトを取り治療を受けることに。試合再開後もファイターの姿勢を示し続けた大坂は、第5ゲームをラブゲームでブレーク。第7ゲームでもチャンスを確実に仕留め、6-2、6-1で勝利を収めた。
試合後、大坂は「怪我が大丈夫だといいんだけど…」とコリンズを気遣った。また試合に関しては「早く勝つことができて良かった。良いリターンをたくさん打つことに集中した」と語った。
この日行われたもう一つの準々決勝では、元世界ランキング4位のベンチッチとワイルドカード(主催者推薦枠)で出場している世界249位のダリア・サビル(オーストラリア)が対戦。第1ゲームからブレークに成功したベンチッチは、その後もチャンスをモノにし6-1でセットを先取。続く第2セットではいきなり4ゲームを連取する。1度ブレークバックを許すも、第8ゲームでも再びブレークを果たしたベンチッチが6-1、6-2で勝利。
試合後、ベンチッチは「本当に嬉しい。難しい試合になると思っていた。彼女は特殊なプレーヤーで、ベースラインよりかなり後ろでプレーする。だから私のプランは確実に攻撃をすることだったわ。それがうまくいって本当に良かった」と喜びを露に。
この結果、準決勝では大坂とベンチッチが2年半ぶりに対戦することになった。過去4度対戦し、大坂は1勝3敗と負け越している。
一方のダブルスでは、第1シードのエリース・メルテンス(ベルギー)/ベロニカ・クデルメトワ(ロシア)組と、エカテリーナ・アレクサンドロワ(ロシア)/ヤン・ザオシャン(中国)組が準決勝へ駒を進めている。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「WTA1000 マイアミ」での大坂
(Photo by Robert Prange/Getty Images)