「WTA250 リヨン」(フランス・リヨン/2月28日~3月6日/室内ハードコート)に出場する直前で、母国ウクライナが戦火に見舞われたため両親を残しての避難を余儀なくされたデヤナ・イエストレムスカ(ウクライナ)。一時はテニスのことなど考えられなかった彼女だが、覚悟を決めて出場した「WTA250 リヨン」で準優勝という結果を残した。WTA(女子テニス協会)公式ウェブサイトが伝えている。
ワイルドカード(主催者推薦枠)でリヨン大会に出場したイエストレムスカは、2020年の「WTA500 アデレード」以来、2年ぶり5度目の決勝へ進出した。決勝では第8シードのジャン・シューアイ(中国)と対戦。
イエストレムスカは第1セット、第6ゲームで最初に掴んだブレークポイントをきっちりモノにしてセットを先取する。続く第2セットでは、第1ゲームでブレークに成功するも、そこから4ゲームを連取されてセットを落とす展開に。ブレーク合戦となった第3セットでは、4-2とリードしたところから4ゲームを続けて取られて、最終的に6-3、3-6、4-6の逆転負けを喫した。
1時間46分の試合を制したジャンは「素晴らしい週になった。決勝は非常に質の高い試合になったと思う。私はイエストレムスカがここ3、4年で成長していくのを見てきた。彼女は既にいくつもの大会で優勝しており、とても力強いプレーをするから、今日は自分のテニスにとにかく集中するようにしたの。勝てたことを本当に誇りに思う」とコメント。
一方、メンタル的に難しい中で健闘したイエストレムスカは、試合後のスピーチで以下のように述べた。「ウクライナを支援するため、ここで獲得した賞金はウクライナの財団に寄付します。もし今ウクライナの人々が見ているなら、あなたたちは強くて、素晴らしい気力を持っていると伝えたいです。私はウクライナのために戦いました。ウクライナのために立ち上がり、私たちは強い心を持っていると人々に示してくれた全てのウクライナ人に感謝します」
イエストレムスカの次の大会は「WTA1000 インディアンウェルズ」(アメリカ・インディアンウェルズ/3月9日~3月20日/ハードコート)で、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場予定だ。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「WTA500 ドバイ」でのイエストレムスカ
(Photo by Robert Prange/Getty Images)
空いた時間にテニスがしたい。そんなあなたのための単発レッスン予約サービス「テニモ」
単発レッスン予約、都度払いでOK。入会金、月会費は0円。関東中心にサービスを展開中。
詳細はこちら>>