テニスの世界ランキング2位のダニール・メドベージェフ(ロシア)は、「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月17日~1月30日/ハードコート)の大会前記者会見で、幅広い話題についての自身の考えを明かした。この中で、昨年、初のグランドスラムタイトルを獲得した後の考え方の変化や、若い頃にテニス選手としてのキャリアを諦めかけたことについても語った。スポーツウェブメディアSportskeedaが報じている。
メドベージェフは初めに、四大大会での栄光を味わった一握りの選手の一員となった今、今年の「全豪オープン」では何か違った感覚があるかと質問された。メドベージェフはこれに対し、「全米オープン」で優勝したことで、重要な試合や大会の前に感じる不安がやわらいだと話した。
「その後に出場したどの大会でも、前よりも自信を持てるようになったよ。大会の前には時々、少しこう…いいプレーができていなんじゃないかと少し心配になることがある。例えば大会の2日前くらいにね。練習でセットを落としたり、不安になったり少し緊張したりするし、怒る時もある」
「概して、“全米オープン”のタイトルは僕に大きな自信をもたらした。僕の人生においても、僕のテニス人生においてもだ。自分のテニスや自分にできることを知っているという点では、去年よりもずっと自信を感じているよ。でも、そのタイトル自体に何らかの意味があるとは思わないな」
メドベージェフはまた、プロになる前にどのようにテニスに取り組んでいたかについても口にした。彼はジュニアの頃は今ほどテニスに対して真剣ではなく、そのために「自分の最大限の能力」を発揮するのが難しかったという。
さらにメドベージェフは、結果が向上する兆しが見えなければプロとしてのキャリアを諦めるという「取引を自分自身と交わした」ことも明かした。
「僕はいつも人と違っていた。ジュニアの頃は、自分がプロになるのかどうかまだわからない時期も何年かあった。だから僕は学校や大学のことの方により取り組んでいて、練習に割く時間は少なかった。それからテニスについてもっと考えるようになった。でもその頃は僕も若かったから、自分の最大限の能力を発揮することの邪魔になるような他のこともしていたんじゃないかな」と25歳のメドベージェフは語った。
「自分自身と取引を交わしたんだ。うまくいかなかったら、もうやめようかなってね。でも実際はすぐにうまくいって、これ以降はただそのまま続けた」
世界王者ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の審問は彼が望んだ方向には進まなかった。彼の滞在許可を撤回するという移民大臣の決定を裁判官たちが確定させたことで、ジョコビッチはその日のうちにオーストラリアから出国することを余儀なくされ、「全豪オープン」男子シングルスの門戸は大きく開かれた。
今やメドベージェフは優勝候補であり、彼の最大の敵はアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)とラファエル・ナダル(スペイン)だろう。もしメドベージェフが最後まで勝ち抜いて「全豪オープン」優勝を遂げれば、彼は1999年から2000年にかけてのアンドレ・アガシ(アメリカ)以来、ジョコビッチ、ナダル、ロジャー・フェデラー(スイス)のビッグ3以外で初めて連続する2つのグランドスラムを制した選手となる。
メドベージェフは「全豪オープン」初戦でヘンリー・ラクソネン(スイス)と対戦し、ストレートで勝利を収めた。2回戦ではニック・キリオス(オーストラリア)と対戦予定だ。キリオスは自国開催のグランドスラムであるこの大会でしばしば最高のプレーを見せており、もしメドベージェフが切れ味最高でなければ、危険な相手となるだろう。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は2021年「全米オープン」のトロフィーを持つメドベージェフ
(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)
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